働き方

半導体のプロセスエンジニアをやっていて思うこと

皆様は「半導体」と聞いて思い浮かぶことはありますでしょうか?

日常生活では半導体を意識することはなく、生活に溶け込んでいると思います。

特に最近では、「ニュースで半導体不足って言ってた!」、「半導体不足で車やバイクの納車が遅れた!」など周囲ではよく耳にします。

一方、管理人のもずは半導体製造の工程技術の開発や生産設備への適用を担う「プロセスエンジニア」という仕事に従事しており、最終的な製品よりも作り方や業務内容などの方が身近に感じてしまいます。

そんなプロセスエンジニアの仕事、やりがい、ツラいことについて記載したいと思います。

プロセスエンジニアってどんな仕事?

半導体業界におけるプロセスエンジニアは簡単にいうと「半導体の製造工程を考える技術者」です。

この製造工程というのがややこしく、半導体を製造するには様々な工程技術(デポジション(成膜)、エッチング、リソグラフィ、ウェット、インプラetc…)が関わってきます。
また、工場ではこれらの工程技術と生産技術職を兼務している箇所もあります。

会社によって呼び方や役割に違いはありますが、管理人の会社ではざっくり下記のような区分に分けられます。

プロセスエンジニアの種類役割(ざっくり記載)
ユニットプロセスエンジニア「各工程単独」の技術開発や管理が中心。
その工程のスペシャリストとして工程技術の開発や生産効率の改善に努める役割を持つ。
プロセスインテグレーションエンジニア「全体の工程や生産進捗」を取りまとめる。
広い知識が必要となり、必要に応じて不良分析などを実施して生産効率の改善に努める役割を持つ。
フィールドアプリケーションエンジニア(FAE)/プロダクトエンジニア製造装置メーカと工場のどちらに所属するかによって、役割が大きく変わる。
製造装置メーカでは、顧客先での装置の立ち上げやメンテナンス、トラブル対応などが主業務となる。
工場では装置のメンテナンスや生産オペレートが主業務となる。

ちなみに、管理人は表中の「ユニットプロセスエンジニア」に属します。

プロセスエンジニアのやりがいやメリット

やりがいとしては下記のような点が挙げられます。

作り上げていくときの空気感はとても楽しく、考えることが苦でない人は向いていると思います!

また、景気に左右されやすい点はありますが、賞与待遇はかなりいいと思います。

もず

特に実際の製品に採用されて、製品を使用しているユーザーの方を
見かけるとめちゃくちゃ嬉しいです!

プロセスエンジニアのツラいところ

やりがいを紹介しましたが、その一方ではツラい場面も多々あります。

もず

特に、「残業」や「調整業務」、「書類の回覧」などの悪しき文化は
高齢の方々から根強い人気となっております・・・(泣

管理人としては残業が多い点がものすごくツラく、多くは「調整業務」、「上司が納得いく資料を作成する業務」から生まれてくる残業なのです・・・。

例を挙げると、ある書類を申請するために「関係者の印鑑」を押印していただくという糞フローがありました。

その関係者も1人や2人ならいいのですが、「11人」の押印が必要な申請が過去にありました・・・。

ちなみに、「11人の押印」が集まるまでに3日の時間スタンプラリーに要しました・・・。(泣

令和の時代に嘘みたいに思われるかもしれませんが、本当の話なのです・・・。

現在の会社では電子申請で負担が少ないので、
企業文化の違いが大きいと思われます!

それでもやっぱりプロセスエンジニアっておもしろい!

ツラいところの愚痴が長くなってしまいましたが、それでもプロセスエンジニアの仕事自体はとてもやりがいのあるものと感じています。

特に、開発や研究の部署に配属された場合は「世界初の技術や現象」を第1発見者や開発者になれる可能性があります。

現在、プロセスエンジニアはどの企業でも劇的に足りない状況なので、未経験でも優遇/歓迎される傾向にあります。

就職活動や転職活動の候補としてご検討してみてはいかがでしょうか?

その際は、間違ってもスタンプラリーを強要するような会社に入らないように気をつけてください!
(なんでもかんでもExcelを多用するような会社とかは要注意です!)

少しでも働きやすい環境を得るために

現在でも私は同じ会社でプロセスエンジニアとして業務に従事しています。
一方で、現職に至るまでには2回転職を実施してきました。
1回目の転職ではエージェントを通さずに、自分自身で転職活動を実施しましたが、
「字面だけではない労働環境」などの細かい部分を確認できずに転職したため、地獄を見ました。
2回目ではエージェントサービスの「doda」を使用して転職を実施しました。
その中でも1人目のエージェントさんとは歯車が合わず、2人目のエージェントさんと真剣に話し合い、今の職場を紹介いただきました。

特に「doda」の中で秀逸だなと感じた箇所は、ワークシートにあります。
取り組むにはある程度まとまった時間が必要になりますが、志望業界や企業に対して、自身の職業観と組み合わせた理由を論理的に作成できるようになっています。

これは、本当に自分の価値観と今の仕事や業務があっているのか?を見直すために、現在でも使用させていただいています。